ヴェノム/インペリテリ
高速の貴公子クリス・インペリテリが久々新作を出しましたね。
前作から6年ぶりですかね、前々作から前作まで確か4年かかってた気がする。
10年に2枚って生活大丈夫かと心配になります。アニメタルUSAで稼いだおかげで、2年程ギターの勉強をしていたようだ。 いいなーこのユトリ、あー私もギタリスト目指せばよかったと安易に思う。
話は元に戻して、ここ近年クリスの口からインフレームが好きって言葉が出てきてます。 アルバム「ペダル・トゥ・ザ・メタル(2004)」あたりからバンドのサウンドはインフレームよりになった印象です。 しかし、ファンはこのサウンドをインペリテリに望んでないんだよね…。 アルバム「ウィキッド・メイデン (2009)」あたりからザック・ワイルドが在籍していた頃のオジー・オズボーンのような曲って言うのも目につく。 何故この路線なんだろう、せめてランディ・ローズ時代の曲に影響受けて欲しい。
今アルバム「ヴェノム」はインフレームの要素とオジー・オズボーン(ザック・ワイルド時代)の要素をミックスした近年の路線をそのままに歌メロだけアルバム「アンサー・トゥ・ザ・マスター(1994)」に近づいた感じに仕上がっている。 近づいているだけです、あのアルバムのクオリティには到底及ばない。
このバンドは数年に一度、自分を見失う。 市場の問題もあるだろうが、ファンの声でバンドスタイルがぶれてる気がします。
そこは王者イングヴェイ・マルムスティーンとの大きな違いだろう。 彼は全くブレない。 ファンの声すら一切耳に入らない。金太郎飴と言われようが、彼のサウンドが好きな方は安定して聴けるだろう。
クリス・インペリテリにはイングヴェイ・マルムスティーンの意固地を見習えとは言わないが、ここまでスタイルが変わるならインペリテリ名義とクリス・インペリテリ名義のソロアルバムを出すほうが良いかと思います。
■因みに私のインペリテリの好きなアルバム(EP含む)は下記
1.スタンド・イン・ライン
2.ヴィクティム・オブ・ザ・システム
3.アンサー・トゥ・ザ・マスター
4.グリン・アンド・ベアー・イット
このアルバムは確かにインペリテリ名義で出すのは無謀だったと思うが、曲は良く出来ている。 ファンクメタルやアメリカンハードロックよりで、かのヌーノ・ベッテンコートが気になるバンドと評価していた。※日本に来日した際にヌーノがインペリテリのライヴを観に行った。 その頃は既にヘヴィメタルスタイルに戻っていたため、我々とは違う道を行ったんだな…と発言している。(インペリテリからしたら道を戻った)
5.インペリテリ
6.スクリーミング・シンフォニー
〜以下同順
と、話はまた脱線したので戻そう
ヴェノムです。
インフレームとオジー・オズボーンと言えば、リフが命です。
ですが、今アルバム「ヴェノム」は印象的なリフが全くありません。
全曲同じリフに聴こえます… インペリテリのリフは多くはディープ・パープルやレインボー、そしてオジー・オズボーンからパクってる事が多い。
しかし、今回はインフレームよりというか、単音リフが多いように思います。
これがアルバム全体の質を下げてるのではと思います。
部分的に切り出すとアルバムのどの曲を聴いてるかわかりません。 全くもって区別がつかない。
スレイヤーのように、どの曲が判らないけどカッコイイって感じでは無く、どの曲かわからない上に印象に残らないです。
ギターソロに関してはクリス曰く「信じられないかも知れないが、更に速くなった」というが、はてはてそうだろうか? 音を聴く限り信じられない。 全盛期の方が圧倒的に速い。 某雑誌に早速DVDで演奏動画がありますが、そんなに速くなった感じはしない。 気になったのは完全に肘振りピッキングは止めたんだなって思ったぐらいです。
更に、本人は2年かけて新しい技術を得たと言っている。しかもそれはまだ譜面や動画では公開できないとも言っている。
その技術が使われたこの曲を聴いてみたのだが、私的には「?」です。
どの部分が? ハミングバードピッキングの部分? んーどんな新しい技術でも音として聴こえてこなかったら意味がないんだと思うんですよね…。
ギターの練習に時間費やすより、作曲の勉強をしたほうが良いと思うんだよね、アルバム「ヴィクティム・オブ・ザ・システム」のように。 このアルバムはクィーンの影響を受けている。 おっとまた脱線しそうなので、早々に話を戻しましょう。
ヴェノムです。
結局のところ、ヴェノムで語れるものが少ないってことです。
そんなアルバムの印象です。